どうせ此の世は偽りばかり

双極性II型+対人恐怖症で引きこもりの「足掻き」徒然

TV東京系「あさま山荘事件とは何だったのか?」への感想

狂気とは何か?精神疾患の「狂い」との違いは?

昨日、TV東京系列で池上彰の『あさま山荘事件とは何だったのか?』を観た。

時々とんでも解説する池上が「へんな御説」を挟む事はなく、スムーズに視聴出来、色々考えさせられた。

40代以降の人には馴染みがないかもしれないが、身近にそういう人間が居る自分には、何かと感慨深いものがある。

自分は「学生運動は、国が知的に発展途上(表現が悪いが)のある段階で起こるもの」と認識している。

有名なチャーチルの言葉もある。

若くして共産主義に傾倒しない者は情熱が足りない。

年を取って共産主義に傾倒しているものは知能が足りない。

  by 元英国首相チャーチル

 (この言葉は自分のうろ覚えで、調べてみたら「デマ」だの紛糾している様だが、ここではこのまま使う。多分昔は今みたいに安易に誰もが調べられなかったんだな)

優秀な人間の狂気

学生運動といえば、「東大安田講堂」と「あさま山荘事件」が多くの日本人の脳裏には浮かぶのではないだろうか?

東大という、日本トップの優秀な人間が通う大学というのが、よく出来ている。IQだか知的レベルだが学問だか、兎に角「優秀な人間」が「暴力」に訴えて事件を起こすのだから、シュールだ。あさま山荘事件では仲間内のリンチ殺人まで起こし、お陰でドン引かれて、学生運動が収束した一面もあるだろう。

そう、彼等は優秀だ。個々人それぞれ優秀なはずなのに、思考停止してしまい、上のいうがままに働く。そこには「人殺し」にまで突き進む狂気がある。

優秀な人間の発現する狂気と「キチガイ」と揶揄される精神疾患。どちらも「気が違っている」のだが、この境界はどの様なものなのだろうか?

自己治癒力の低下

あさま山荘から見える広大な自然風景。大自然の空気は人を癒すというが、連合赤軍の彼等は既に「自然から受取る治癒力」を失っていた様だ。

精神疾患者は、症状によって思考が狭くなりやすいが、彼等もかなり思考が偏っている。例えば、立て籠もる彼等の親が呼びかけるのだが(今でも事件加害者の肉親は、現場に呼ばれるのだろうか?)、その事への憤りが「親を使う卑劣さ」でなく「機動隊のマイクを使わせたのが嫌」というものだ。「権力と闘う」事しか考えられない脳思考だ。

権力」を否定しての闘争だろうに、「執行部という権力」に歯向かわない。「総括」というリンチの恐怖があるとしても、数と力の差で問題提議出来ただろうに。そんな基本も思い浮かばない。毛沢東ニクソンと握手を交わし、笑いあったと知っても、思考停止した脳では対応策が考えられない。「総括」の為、自己保全の為、仲間を殺す。女性がネックレスをしているのは、ブルジョワ偏向の兆候だと「総括」する。

「兆候を見逃さない」これは大事だ。精神疾患でも小さな兆候を漏らさず捉え、対応するのが早いほど、事後がよい

その基本は間違っていない。だが大局的に観る視点が欠けている。アクセサリーを着けるのは、富の象徴でもある一方、逆である場合もある。表現方法がよくないが、途上国では金などを身につける。財産を身につけていれば、家が無くなっても大丈夫という自然災害の頻発や安定しない国での「ある種の知恵」だ。それと「見せびらかす」という行為は幼稚というか成熟していない現れだ。自分はアクセサリーを着けるのが好きなのだが、母にいつも「じゃらじゃら着けて、野蛮人みたい」と言われていた。それで知ったのだが。優秀な彼等はそういった文化・社会の構造も知らなかったのか?思い至らなかったのか?

性に関わる問題

それと学生運動では女性は傷つけられやすい。「資金集め」「カンパ」と称され、身体を売られる。『飛龍伝』(つかこうへい作)などが何で、女優の登竜門の舞台なのか、自分はさっぱりわからない。竹槍闘争で下から股を貫かれ、子供を望めない身体になったり、流産したりさせられたりといった知人達が自分にはいる。暴行・強姦する奴は馬鹿だ。最低だ。学生運動をする彼等は「一般的に頭がいい」筈なのに、馬鹿で最低だ。

何が彼等を野蛮にさせるのか?

「闘争」という争う本能が活性化されると、知性というものは消えるのか?

拘置所に入るまで、考える時間は無かった」という言葉が意味深だ。

考える時間を奪うのは拷問・洗脳の基本手段だ。彼等は自ら(執行部の計算で?)考えることを放棄し、自己洗脳に努めたのか?思考停止を図ったのか?

日本人の自己犠牲感

警察側も凄い。「決死隊」なんて「特攻隊」と何ら変わらない思考回路は、日本人特有のメンタリティなのか?水盃まで交わしたというのだから、念頭にあるのは「死」をもって攻撃するだろう。日本人の自己犠牲を尊ぶ考え方は、日本人独特の遺伝子なのか?

狙って撃ってくる赤軍派に対し、警察側は威嚇射撃しか許されないのだから、警察関係者の苦悩は凄まじい。赤軍派は皆無事に生きて逮捕されるのに引き換え、警察側は殉職2名、負傷者多数

赤軍派に限らず、何かやらかす人間は「日本」である事に充分感謝すべきだ。

ただ、やはり殉職者が出た部隊員の働きは凄かったらしく、「怒りや悲しみが人間の原動力」という事も考えさせられた。

 

人はたやすく「狂気」に陥る。「狂う」事との違いは何だろう?

狂った自分は「法律上の犯罪」を犯さないだけ、ましなのだろうか?

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相変わらずの不過眠が辛い。そろそろ自己免疫疾患もヤバい。

白虎加人参湯も飲み始めるか。

デジレル1/2錠・ベルソムラ1/3錠・ルネスタ2mg。加味逍遥散料。

        (薬の自己調整許可あり)

         2019(平成31)年1月28日(月)